ハワイで定着している意外な日本の食べ物のひとつに、ふりかけがあります。日本人の移民が持ち込んだのでしょうか。今ではローカルフードとしてすっかり根付いています。「Furikake」といえば、地元の人はみんなわかります。Furikakeの「a」にアクセントをつけます。
ふりかけポップコーン
ふりかけと言えばアツアツのご飯の上にかけて食べるのが一般的ですが、ハワイのふりかけの使い方はちょっと変わっていて、例えばポップコーンにもふりかけをまぶして食べます。
ふりかけポップコーンは商品にもなっています。ハワイアン・ハリケーン・ポップコーン(Hawaiian Hurricane Popcorn)という会社が販売している「ハリケーントッピング」と「タイフーントッピング」という2種類の商品があります。
「ハリケーントッピング」には、あられと、海苔ふりかけが入っていて、「タイフーントッピング」には、サワークリーム味のパウダーにハーブ、そしてこちらにも海苔ふりかけがミックスされています。
スーパーやレストランでも
ハワイのスーパーでは、驚くほど多くの種類のふりかけが売られていて、ハワイではご飯の他にマッシュポテトやたろいものペーストなどにもふりかけをかけて食べますし、地元のレストランのメニューでも、たくさん「furikake」という文字を見かけます。
ふりかけサーモン、ふりかけマグロ、ふりかけ豆腐、ふりかけ天ぷらなど、いろいろな食材や料理にふりかけが使われます。
なんだかB級グルメのように聞こえますが、ふりかけの人気は高級レストランでも変わりなく、有名シェフのこだわりメニューにふりかけが使われているのを見たことがあります。
例えば「本日のとれたて魚(フレッシュ・キャッチ)」というメニューがあるとして、それの料理法の選択肢が、プレーンか、マカダミアのコーティングか、アーモンドとガーリックをトッピングか、醤油ソースか、そして、ふりかけでコーティングか、といった具合です。
また、天然塩を製造・販売するコナ・シーソルト(Kona Sea Salt)という会社は、『コナ・シーソルト・フリカケ(Kona Sea Salt Furikake)』という限定商品を販売しています。
ワイキキやモイリイリなどに店舗がある人気のハンバーガー店、テディーズ・ビッガー・バーガーズ(Teddy’s Bigger Burgers)には『Umami Style』というアドオンメニューがあり、アドオンを注文するとガーリック、シラチャアイオリ、そしてフリカケが追加されます。
アヒポケにもふりかけ
ハワイの伝統的なマグロ料理であるアヒポケにも、ふりかけをまぶすことがあります。
私がよく行くカイムキのタムラ(Tamura’s Fine Wine & Liquors)は、酒屋さんですが、店の奥にはポケ売り場があります。ここでポケボウル(ポケ丼)を注文すると、かならず「ご飯にフリカケをかけますか?」と聞かれます。私が見た限り、ほとんど全てのお客さんが「Yes」と答えます。ハワイの人たちのふりかけ好きが伺えますね。
got furikake?
1990年代に、アメリカで牛乳の消費を促すために「got milk?」(牛乳をゲットしたかい?)という広告キャンペーンがありました。これのパロディーで、「got furikake?」(フリカケをゲットしたかい?)と大きく書かれたTシャツを来ている人を、ハワイで何度か見たことがあります。
そんなローカルたちも大好きなふりかけ。ハワイで見かけたら、ぜひ味わってみてください!