カイムキにはプウオカイムキー公園(Pu‘u O Kaimukī Park)の丘の麓に見張り塔付きの立派な消防署があり、消防車が毎日出動します。その車体はなんと鮮やかな黄色! 初めてみたときはカルチャーショックを受けました。
アメリカ本土でも消防車は赤色が普通
消防車といえば、普通赤色をイメージしますよね。アメリカ本土でも赤色が一般的ですが、なぜかハワイでは黄色なんです。
私と同じ2001年にノースカロライナからハワイに引っ越してきた友人も「黄色い消防車なんてとても奇妙だわ」と移住当初言っていましたが、アメリカでも地域によっては、青、黒、ライムイエロー、緑、白などの様々な色の消防車があるそうです。
黄色い消防車のほうが目立つから?
なぜハワイの消防車が黄色いのか、少し調べてみました。以前はハワイの消防車も赤色だったのですが1990年代から2000年代にかけてに黄色に変わっていったそうです。
1960年代後半に、ある眼科医が、黄色い消防車のほうが赤いものよりも視認性が高いという論文を発表し、その後アメリカ全国で黄色い消防車が採用され始めました。
1984年当時のニューヨークタイムスの記事によると、ニューヨークでも、1982年から、11台の黄緑色の消防車が、採用されました。しかし、多くの人がこの黄緑色の消防車が緊急車両であることに気がつかずに、結局黄色い消防車の方でより多くの事故が起きる結果となってしまい、もとの赤い消防車に戻ったそうです。
それではなぜハワイではそのまま黄色い消防車を使い続けているのかという疑問ですが、一説では、常夏のハワイは年中緑におおわれているため、緑色の背景の中では、赤よりも黄色のほうが目立つからであると言われています。
ちなみに、ハワイの消火栓もすべて黄色です。
私は、ハワイ州の花が黄色いハイビスカスだから、その色に合わせたのかななどと勝手に想像していましたが、どうやら違ったようです。
しかし、これまたどういうわけか、カウアイ島の消防車だけは、今でも赤色です。
サーフボードが設置されている
ハワイの消防車には、脇にサーフボードが設置されているのも特徴のひとつです。海難事故のときに人や動物を救助するために使われます。消防士がサーフボードに乗って救助に向かうなんて、いかにもハワイらしいですね。
※ページトップの写真は、消防署で許可をいただいて撮影させていただきました。車体はピカピカに手入れしてありました。