先日、日本人の友人とキングストリートの『稲葉』でランチをしました。まるで日本にいるかのような和風の空間で美味しい日本蕎麦が食べられる人気店です。その友人はヨガのインストラクターで、とてもお洒落な美人さんです。彼女は、蕎麦をまったく音を立てずに食べていました。実は私も、ハワイの蕎麦屋やラーメン屋では、麺をすすりません。欧米人がやるのと同じように音を立てずにちまちまと食べます。
なぜなら、日本人が蕎麦やラーメンをすする音は、欧米人にとってはとても不快であるらしいからです。ヌードルハラスメント(略して「ヌーハラ」)という言葉もあるくらいです。彼女もハワイ生活が長いのでそのことを知っていたそうです。
「郷に入っては郷に従え」をどう捉えるか
「郷に入っては郷に従え」ということわざに従うなら、麺類を音を立ててすすって食べるのは日本の習慣だから、日本に来ている外国人がそのことに文句を言う筋合いはない、ということになります。それはいいとして、では、外国の日本食レストランで麺をズルズルとすすって食べる行為はどうでしょう? きっと賛否がわかれますよね。
彼女や私は、少なくとも日本以外の国では、たとえ日本料理店でも音を立てて麺をすするのは控えた方がいいという考えです。日本人が麺をすするときの音が「トイレを流す音のようだ」と真面目に形容している人もいました。あの音を不快に思う人がいるのが事実なので、それなら人が嫌がることはするべきではないという理屈です。
パスタ、コーヒー、お茶、スープなどで音を出すのはNG
ラーメンや日本蕎麦に関しては賛否両論かもしれませんが、同じ麺類でもパスタや、さらにコーヒー、お茶、スープなどの熱い飲み物を音を出して食べたり飲んだりするのは海外ではやめた方がいいと思います。グローバル化した今、日本国内でもやめるべきだと私は思っています。
ハワイにいる日本人をみていると、本当に多くの人がズズッと音を出してコーヒーなどを飲みます。それを聞いたアメリカ人は何も言わないかもしれませんが心の中ではきっと「Uh-oh.(おやまあ……)」と思っているはずです。
また日本のテレビを見ていても、タレントさんがパスタをズルズルと音を立てて食べている場面をよく見かけます。とても下品に見えます。日本国内だけならそれでいいのかもしれませんが、グローバル化が進んだ現在、世界のマナーに合わせられる部分は合わせた方がいいのではないでしょうか。