ホノルル

ホノルルで快適に暮らすために収入はいくら必要?

家族4人なら30万ドル必要

ハワイのニュースサイト「Hawaii News Now」に、ホノルルで “快適に” 暮らすために必要な収入に関する記事が投稿されていました。この記事では、金融会社の Smart Asset 社が「50/30/20ルール*」に基づいて試算した結果が紹介されています。

*50/30/20ルール:収入の手取り額の50%を家賃、光熱費、食費などの必要経費に、30%を外食、趣味、娯楽などに、そして残りの20%を借金返済、貯蓄、投資に充てることを提案する家計管理のガイドライン。

Hawaii News Now の記事

記事によると、独身の成人がホノルルで快適に暮らすためには、時給53.80ドル(年間約11万ドル以上)が必要とされています。四人家族では、その金額は年間約30万ドルにもなります。

11万ドルは、1ドル150円で計算すると1,650万円です。四人家族に必要な30万ドルは、4,500万円ということになります。

ホノルルの職業別平均年収

30万ドル!? 私にはあまりにも非現実的な数字に思えたので、いくつかの職業におけるホノルルの平均給料(年間)を salary.com で調べてみました(2024年3月28日時点)。

医師$323,064
歯科医師$203,511
弁護士$178,290
大学教授$177,172
薬剤師$158,766
クリエイティブディレクター$154,312
マーケティングマネージャー$124,914
ウェブデザイナー$105,512
ウェブデベロッパー$96,891
客室乗務員(CA)$89,602
オフィスマネージャー$88,574
コンピューターエンジニア$87,098
フォトグラファー$76,194
高校教師$68,800
大学講師$67,830
配管工$67,402
警察官$66,900
大工$66,009
動画編集者$64,622
飲食店マネージャー$60,533
美容師$55,116
シェフ$54,208
市営バス運転手$47,201
会社事務員$44,731
保育士$40,920
建設作業員$37,500

これらはあくまでも平均値ですが、歯科医師や弁護士でさえ、家族4人で快適に暮らすためには共働きや副業、投資などの収入源が必要となります。

あるいは、例えば、警察官と高校教師の夫婦でも、二人の収入だけでは30万ドルには到底届かないことになります。

ほとんどの場合、専門職やホワイトカラー職でも、労働収入だけでは “快適な暮らし” には程遠いわけです。アメリカ人の多くが株式投資などの副収入を得るために努力している理由がわかりますね。

ホノルルの職業別平均時給

時給の場合だと53.80ドルが必要とのことですが、労働統計局によると、ホノルルの平均賃金は時給約30ドルです。ちなみに最低賃金は14ドルです。

いくつかの一般的な職業におけるホノルルの平均時給を indeed.com で調べてみました(2024年6月1日時点)。

ホテルハウスキーパー$20.37
歯科助手$19.67
会社事務員$18.22
調理師$18.10
倉庫作業員$17.81
オフィス清掃員$17.62
受付係$17.14
配達員$15.97
レジ係$15.37
レストラン給仕係$15.17

ハワイの求人サイトも眺めてみましたが、平均値である時給約30ドル以上の求人はほとんど見当たりません。現実の厳しさが浮き彫りになります。

何をもって「快適な暮らし」とするか

「快適な暮らし」の定義はもちろん個々の価値観によって異なりますが、一般的には過度なストレスや苦労なく、自分の必要性と欲望を満たすライフスタイル(経済的安定、安全で快適な住環境、仕事と私生活のバランス、質の高い医療へのアクセスなど)を意味します。

生活費が高いホノルルで快適に生活するためには、とても高い収入が必要です。しかし、一般庶民の賃金との差があまりに大きいのが現実です。生活の質を維持するためには計画的な財務管理と、投資も含めた戦略的な収入増加が重要のようです。

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